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糖尿病発症はビタミンDで防げるのか

2022年6月3日  British Medical Journal

30歳以上の耐糖能異常(IGT)がある患者1256例(平均年齢61.3歳、女性45.5%)を対象に、活性型ビタミンD誘導体エルデカルシトールによる2型糖尿病発症予防効果を多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験で検討した(DPVD試験)。 その結果、追跡調査期間中央値2.9年で、エルデカルシトール群の12.5%およびプラセボ群の14.2%が2型糖尿病を発症した(ハザード比0.87、95%CI 0.67-1.17、P=0.39)。エルデカルシトール群の23.0%およびプラセボ群の20.1%の血糖値が正常範囲内へと改善した(同1.15、0.93-1.41、P=0.21)。 交絡因子調整後の糖尿病発症率はエルデカルシトール群の方が有意に低く(同0.69、0.51-0.95、P=0.020)、骨密度、血清オステオカルシン濃度は有意に高かった(いずれもP<0.001)。基礎インスリン分泌量が低い患者にエルデカルシトールによる便益が認められた(同0.41、0.23-0.71、P=0.001)。重篤な有害事象発現率に有意差は認められなかった。...