閉塞性換気障害があるESCCに腹臥位胸腔鏡下術は安全

腹臥位胸腔鏡下食道切除術（TEP）を施行した食道扁平上皮がん（ESCC）患者237例を対象に、閉塞性換気障害（OVD）がある患者に対するTEPの安全性および腫瘍学的転帰をマッチドコホート研究で検討。努力肺活量に対する1秒量の割合に基づき呼吸機能正常（NRF）とOVDに分類し、Clavien-Dindo分類グレードII以上の術後合併症、総生存率（OS）、無病生存（DFS）を比較した。 傾向スコアでマッチさせたNRF群75例とOVD群75例を比較した結果、術後肺炎（18.7％ vs. 18.7％、P＝1.000）、反回神経麻痺再発（12.0％ vs. 18.7％、P＝0.365）、吻合部漏出（18.7％ vs. 18.7％、P＝1.000）の発生率に有意な群間差はなかった。5年OS（66.2％ vs. 54.9％、P＝0.421）およびDFS率（63.5％ vs. 52.9％、P＝0.197）にも有意な差は見られなかった。...