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腹膜透析患者、カリウム正常値維持で腹膜炎リスク低下

2022年6月11日  専門誌ピックアップ

腹膜透析(PD)センター6施設で、低カリウム(K)血症を呈するPD実施中の患者167例(血清K濃度の時間平均値3.33±0.28mEq/L)を対象に、血清K濃度4-5mEq/L維持を目的に経口塩化カリウム用量を調整するプロトコールを用いたカリウム補給の有効性を前向き無作為化比較試験で検討。追跡期間中央値は401日だった。 intention-to-treat解析の結果、血清K濃度はプロトコール群が4.36±0.70mEq/L、従来治療群(血清濃度3.5mEq/L未満になったら投与)が3.57±0.65mEq/Lに上昇した(平均差0.66mEq/L、P<0.001)。主要評価項目に定めた初回腹膜炎までの期間中央値はプロトコール群の方が有意に長かった(223日 vs. 133日、P=0.03)。プロトコール群の方が従来法群より腹膜炎ハザードが有意に低かったが(ハザード比0.47、95%CI 0.24-0.93)、全死因死亡、心血管死、入院などの副次的評価項目に有意差は見られなかった。...