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出血高リスク患者、PCIの複雑性問わず短期DAPTが有益

2022年6月14日  European Heart Journal

冠動脈にシロリムス溶出ステントを留置した出血高リスク患者(非複雑PCI 3383例、複雑PCI 1196例)を対象に抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を検討したMASTER DAPT試験のサブ解析で、1カ月間の短期DAPTと3カ月以上の標準DAPTの効果を比較した。 その結果、主要評価項目に定めた335日時点での純臨床有害事象(NACE)および主要有害心脳血管事象(MACCE)の発生率は、複雑PCI(ハザード比1.03、95%CI 0.69-1.52、同1.24、0.79-1.92)および非複雑PCI(同0.90、0.71-1.15、0.91、0.69-1.21)ともに短期群と標準群に差がなかった(相互作用のP=0.60、同P=0.26)。BARC出血基準2、3または5の出血発生率は複雑PCI(同0.64、0.42-0.98)および非複雑PCI(同0.70、0.55-0.89)ともに短期群の方が低かった(相互作用のP=0.72)。複雑PCIおよび急性冠症候群(ACS)またはそのいずれかの患者2816例で検討の結果、NACEおよびMACCEの発生率に差はなく、出血発生率は短期群で低かった...