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コロナ経口薬モルヌピラビルに入院リスク低下以外の便益

2022年6月17日  Annals of Internal Medicine

軽症ないし中等症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)成人患者1433例を対象にモルヌピラビルの効果を検討した第III相MOVe-OUT試験の副次解析で、モルヌピラビルによる入院および死亡のリスク低下以外の臨床的便益を検討。モルヌピラビル群とプラセボ群に割り付けた患者の29日目までのC反応性タンパク(CRP)濃度と酸素飽和度(SpO2)の試験開始前からの変化量、呼吸介入の必要性(侵襲的機械的換気を含む)、医療サービスの必要性および無作為化後に入院した患者群の呼吸介入の必要性および退院までの期間を評価した。 その結果、モルヌピラビル群はC反応性タンパク(CRP)および酸素飽和度(SpO2)の正常化がプラセボ群よりも早く、治療開始から3日目に改善が観察された。モルヌピラビル群ではプラセボ群よりも呼吸補助の必要性が低く(相対リスク低下34.3%)、無作為化後に入院した患者でもほぼ同じ結果が観察された(同21.3%)。入院した患者では、モルヌピラビル群の方が中央値で3日早く退院した。モルヌピラビル群はプラセボ群よりも急性期医療の受診頻度(7.2% vs. 10.6%、相対リスク低下32...