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頭頸部がんIMRT後の味覚障害、長期持続はまれ

2022年6月22日  専門誌ピックアップ

強度変調放射線治療(IMRT)を実施した頭頸部がん(HNC)患者87例(男性90%、平均年齢58歳)を対象に、味覚障害の発生状況を前向きコホート研究で検討。全口腔法味覚検査で味覚機能を評価し、主観的評価に米国国立がん研究所(NCI)のCommon Terminology Criteria for Adverse Events version 4.03およびSubjective Total Taste Acuity尺度を用いた。 その結果、味覚障害発生率はIMRT実施中が91.9%、IMRT実施から1週間後が75.9%、3カ月後が33.3%、6カ月後が8.9%、1年後が6.7%だった。4つの味質(塩味、甘味、酸味、苦味)消失の客観的測定値と主観的知覚に正の相関が見られた。平均口腔線量4000cGy以上でIMRT実施から3カ月後の味覚障害のリスクが高くなり、3カ月後の味覚障害を予測する平均線量は、確率15%(D15)で25Gy、25%(D25)で38Gy、50%(D50)で60Gy、6カ月後では57Gy、60Gy、64Gyだった。...