コロナmRNAワクチン2剤の安全性を比較

米国退役軍人の全国コホートを対象に、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）に対するワクチン、BNT162b2（ファイザー社／ビオンテック社）とmRNA-1273（モデルナ社）の安全性を直接比較。2021年1月4日-9月20日にいずれかのワクチンを初回接種した米国退役軍人43万3672例（年齢中央値69歳、男性93％、黒人20％）を対象とした。 その結果、BNT162b2またはmRNA-1273接種後38週目の推定有害事象リスクは概して低かった。mRNA-1273群と比較したBNT162b2群の有害事象超過リスクは、虚血性脳卒中が1万人当たり10.9件、心筋梗塞が14.8件、その他の血栓塞栓事象が11.3件、腎不全が17.1件だった。年齢別（40歳未満、40～69歳、70歳以上）と人種別（黒人、白人）によるサブグループ間でも推定値はほぼ同じだったが、高齢者と白人で虚血性脳卒中、高齢者で腎障害、黒人でその他の血栓塞栓性事象のリスク差が大きかった。両剤のリスク差は、初回接種から14日以内はほとんどなかったが、42日以内ではわずかに差が認められた。...