甲状腺摘出術を施行した患者60例(平均年齢52.2歳、女性75%)を対象に、頸部周囲長計測により術後出血を早期に検出できるかを診断精度研究で検討した。 その結果、頸部周囲長の術後増加度中央値は、出血が見られた患者が5.0cm、出血が見られなかった患者が1.0cmだった(差4.0cm、効果量3.74)。甲状腺摘出後の出血検出のカットオフ値を頸部周囲長の7%以上増加とした場合の診断感度は1.0、特異度は0.86だった。後ろ向き妥当性検証コホート(患者353例、平均年齢55.3歳、女性73%)でも出血が見られた患者と見られなかった患者の頸部周囲長の増加度中央値に差が認められた(3.0cm vs. 0.0cm、差3.8cm、効果量1.63)。擬陽性件数が12件、正陰性件数が332件だったことを考慮に入れると、この診断ツールの感度は0.89、特異度は0.97となった。...
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