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輸液ボーラス投与に心血管虚脱の予防効果認めず

2022年7月4日  Journal of the American Medical Association

米国の集中治療室11施設で、鎮静と陽圧換気を要する気管挿管下の重症成人患者に対する輸液ボーラス投与による心血管虚脱の予防効果を無作為化比較試験で検討。主要評価項目は、心血管虚脱(処置中または処置直後の高度の血圧低下、心停止または死亡)とした。 試験を完遂した1065例を主解析の対象とした(年齢中央値62歳、女性42.1%)。輸液ボーラス投与実施群の21.0%、非実施群の18.2%に心血管虚脱が発生した(絶対差2.8%、95%CI -2.2%-7.7%、P=0.25)。輸液ボーラス投与実施群の20.6%と非実施群の17.6%に昇圧薬の新規投与または増量、3.9%と4.2%に収縮期血圧65mmHg未満、心停止は1.7%と1.5%に心停止、0.7%と0.6%に死亡が生じた。輸液ボーラス実施群の40.5%、非実施群の42.3%が処置後28日時点より前に死亡した(退院時点で打ち切り、絶対差-1.8%、95%CI -7.9%-4.3%、P=0.55)。...