AAT欠損症、fazirsiranで肝内Z-AAT蓄積量減少

α1アンチトリプシン（AAT）欠損症に伴う肝線維化を呈する成人16例を対象に、RNA干渉治療薬fazirsiranの治療効果を非盲検第II相試験で検討（AROAAT-2002試験）。主要評価項目は、試験開始前から24週時点［200mg群4例（コホート1）、100mg群4例（コホート1b）］または48週時点［200mg群8例（コホート2）］までの変異型AAT蛋白（Z-AAT）の肝内蓄積量の変化とした。 その結果、全患者の肝内Z-AAT蓄積量が減少した（24週時点、48週時点で中央値で83％減少）。血清中Z-AAT濃度の最低値までの低下幅は約90％で、肝内封入体の組織学的減少も見られた（平均スコアが試験開始前の7.4点から24週時点、48週時点に2.3点へ低下）。全コホートの肝酵素濃度が低下し、15例中7例に線維化の改善が見られ、2例は進行が見られた。試験または投与の中止に至った有害事象はなく、重篤な有害事象が4件発現したが、いずれも消失した。...