卵巣腫瘤、専門病院への紹介判断にHE4は有用か

卵巣腫瘤患者316例を対象に、腫瘍マーカー、血清ヒト精巣上体タンパク4（HE4）による良性または境界型の腫瘤と悪性腫瘤の識別能を検討。術前にHE4およびCA125を測定し、悪性腫瘍指標のリスク（risk of malignancy index：RMI）を算出した。。 その結果、195例が良性、39例が境界型、82例が悪性の腫瘤だった。曲線下面積（AUC）はHE4が0.80と最も高く、次いでRMIが0.71、CA125が0.69となった。臨床設定がバイオマーカーの性能に有意な影響を及ぼした。HE4に年齢依存のカットオフ値を適用すると単独のカットオフ値より精度が改善した。RMIとHE4の併用によりがん専門病院への紹介が不要な患者が32％減少したが、必要があり紹介された患者数は変わらなかった。...