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抗菌糸で大腸がん術後のSSI発生率を抑制

2022年7月7日  専門誌ピックアップ

日本国内の医療施設24施設で大腸がん(CRC)待機的手術を受けた患者を対象に、トリクロサン被覆縫合糸と非被覆縫合糸を用いた正中線開腹術後の筋膜閉鎖による手術部位感染(SSI)予防効果を比較。患者1579例(被覆群926例、非被覆群653例)の傾向スコアマッチングによる分析を実施した。 その結果、主要評価項目のSSI発生率は、トリクロサン被覆縫合糸群が4.2%、非被覆縫合糸群が6.74%(P=0.028)だった。両群ともに重篤な有害事象は確認されなかった。最終的なロジスティック回帰モデルで、複数の変数がSSIの発生に影響を及ぼすことが示された。第III相臨床試験6件(被験者4797例)を対象としたメタ解析から、トリクロサン被覆縫合糸の非被覆縫合糸に対する有意な優越性が示された。...