2歳未満の心臓手術、人工心肺経由のNO投与で転帰に差なし

オーストラリア、ニュージーランド、オランダの小児心臓外科センター6施設で先天性心疾患の手術を施行する2歳未満の小児を対象に、人工心肺装置への一酸化窒素（NO）添加による人工呼吸器離脱日数改善効果を多施設共同、二重盲検、無作為化比較試験で検討（NITRIC試験）。小児1371例（平均21.2週齢、女児が42.8％）をNO投与群と標準ケア群に割り付けた。主要評価項目は、人工心肺使用開始から28日目までの人工呼吸器離脱日数とした。 その結果、人工呼吸器離脱日数の中央値はNO投与群が26.6日、標準ケア群が26.4日で有意差はなく、絶対差は－0.01日（95％CI －0.25-0.22、P＝0.92）だった。NO投与群の22.5％と標準ケア群の20.9％に48時間以内の低心拍出量症候群の発現、48時間以内の体外生命維持装置の必要性または28日目までの死亡が生じ、調整済みオッズ比が1.12（95％CI 0.85-1.47）だった。...