減量手術で肥満関連のがん発症率が低下

減量手術によって肥満患者のがん発症率およびがんに起因する死亡率が低下するかをマッチドコホート研究で検討（SPLENDID）。 BMI 35以上の肥満成人患者3万318例（年齢中央値46歳、BMI中央値45、女性77％、白人73％）を対象とし、減量手術を受けた患者（減量手術群5053例）と受けなかった患者（非手術群2万5265例）を比較した。 その結果、10年後の体重の平均群間差は24.8kgで、体重減少率は減量手術群の方が19.2％大きかった。追跡期間中、減量手術群の96例および非手術群の780例が肥満関連のがんを発症した。10年後の肥満関連のがんの累積発症率は減量手術群が2.9％、非手術群が4.9％だった（調整後ハザード比0.68、95％CI 0.53-0.87、P＝0.002）。 減量手術群の21例ががんのため死亡したのに対し、非手術群では205例だった。10年後のがんに起因する死亡の累積発生率は、減量手術群が0.8％、非手術群が1.4％だった（調整後ハザード比0.52、同0.31-0.88、P＝0.01）。...