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低用量アスピリン、新規使用で消化管潰瘍リスク上昇

2022年7月14日  専門誌ピックアップ

ドイツのESTHER試験および英国バイオバンクのデータを用いて、低用量アスピリンによる胃潰瘍および十二指腸潰瘍の発症リスクを検討。ESTHER試験参加者7737例、バイオバンク参加者21万3598例を解析対象とした。 既使用者デザイン(prevalent user design)での多変量Cox回帰解析の結果、両コホートともに低用量アスピリンと胃潰瘍との有意な相関は見られなかった。バイオバンクコホートでは低用量アスピリンと十二指腸潰瘍に弱い統計的有意な相関が見られたが(ハザード比1.27、95%CI 1.07-1.51)、ESTHER試験コホートでは認められなかった(同1.33、0.54-3.29)。 新規使用者に限定した解析(new user design)での胃潰瘍発症ハザード比は、バイオバンクコホートが1.82(95%CI 1.58-2.11)、ESTHER試験コホートが2.83(同1.40-5.71)、十二指腸潰瘍ではそれぞれ1.66(同1.36-2.04)、3.89(同1.46-10.42)だった。...