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アンチトロンビン活性の低下で重症外傷後のVTEリスク上昇

2022年7月17日  JAMA Surgery

静脈血栓塞栓症(VTE)リスクの高い外傷入院患者150例を対象に、アンチトロンビン活性の経時的変化によるエノキサパリンの効果(抗第Xa因子活性の測定で評価)およびVTE発症率への影響を前向きコホート研究で検討した。 その結果、28例(18.7%)がVTEを発症した。VTE患者は入院時のアンチトロンビン活性が非VTE患者より有意に低く(中央値91% vs. 100%、P=0.04)、入院5日目(同90% vs. 114%、P=0.011)、6日目(同97% vs. 123%、P=0.003)、7日目(同82% vs. 123%、P<0.001)、8日目(同99% vs. 123%、P=0.011)も低かった。VTE患者は非VTE患者より入院4日目(中央値0.10IU/mL vs. 0.18IU/mL、P=0.006)、6日目(同0.12IU/mL vs. 0.22IU/mL、P=0.02)、7日目(同0.11IU/mL vs. 0.21IU/mL、P=0.002)の抗第Xa因子活性(抗FXaレベル)が有意に低かった。多変量解析では、最初の3日間のアンチトロンビン活性が10%低下するごとに...