急性期入院患者のVTE予防に最適な抗凝固薬は

急性疾患で入院した患者に対して静脈血栓塞栓症（VTE）予防のために投与する抗凝固薬の種類および用量の便益と害を無作為化比較試験の系統的レビューとネットワークメタ解析で検討。主解析には無作為化比較試験44報（9万95例）を組み入れた。主要評価項目は90日時点の全死因死亡率、症候性静脈血栓塞栓症、大出血、重篤な有害事象の複合とした。 その結果、症候性静脈血栓塞栓症を減少させる可能性が高いのは、五糖類（オッズ比0.32、95％信用区間0.08-1.07）、中用量の低分子量ヘパリン（同0.66、0.46-0.93）、DOAC（同0.68、0.33-1.34）、中用量の未分画ヘパリン（同0.71、0.43-1.19）だった（エビデンスの質：非常に低または低）。中用量の未分画ヘパリン（同2.63、1.00-6.21）とDOAC（同2.31、0.82-6.47）は大出血を増加させる可能性が高かった（エビデンスの質：低または中）。...