膝OAの関節内補充療法、効果低く有害事象リスク高い
2022年7月19日
Annals of Internal Medicine
変形性膝関節症(膝OA)患者を対象に、疼痛および機能に対する関節内補充療法の有効性および安全性を系統的レビューとメタ解析で評価。関節内補充療法とプラセボまたは無介入を比較した無作為化試験(169件、2万1163例)を組み入れた。臨床的な最小重要差(MID)は標準化平均差(SMD)-0.37とした。 その結果、疼痛および機能に関して、小規模試験効果と出版バイアスが見られた(Egger検定によりP<0.001、Funnel Plot非対称)。大規模プラセボ対照試験24件(8997例)から、関節内補充療法群ではプラセボ群との比較で疼痛強度がわずかに低下することが示された(SMD -0.08、95%CI -0.15--0.02)。この効果は、疼痛の視覚的アナログ尺度-2.0mmに相当した。逐次解析では、2009年以降、両群の臨床的な有効性は同程度だった。大規模プラセボ対照試験15件(6462例)から、関節内補充療法群の方がプラセボ群より重篤な有害事象のリスクが統計学的に有意に高いという決定的な根拠が示された(相対リスク1.49、同1.12-1.98)。...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。