肩関節置換の局所浸潤鎮痛、斜角筋間ブロックに非劣性

初回人工肩関節置換術を施行した患者74例（男性52例、平均年齢69歳）を対象に、局所浸潤鎮痛（LIA）と斜角筋間ブロックの術後疼痛およびオピオイド使用量を前向き無作為化臨床試験で比較した。 その結果、術後8時間時の疼痛スコアはLIA群でブロック群に比べ有意に高かったが（P＝0.01）、他の評価時点ではスコアに有意な群間差は見られなかった（P＞0.05）。術後の全評価時点でオピオイド使用量に有意差は見られなかったが（P＞0.05）、術中の使用量はLIA群の方が有意に高かった（P＜0.001）。術後24時間の疼痛スコアでLIA群がブロック群に対する非劣性を示した。ブロック群の1例に一過性の横隔神経麻痺、LIA群の1例にコンプライアンス違反に起因するリバース型置換術後の脱臼が発生した。...