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発熱を治療しても死亡リスクに影響はない?

2022年7月24日  British Medical Journal

原因を問わず発熱した成人に対する発熱の治療による効果を無作為化比較試験のメタ解析と逐次解析で検討。発熱の治療とプラセボまたは偽治療を比較した無作為化比較試験42試験(5140例)を対象とした。 試験23件が11種類の解熱薬を、11件が身体冷却を、8件が解熱薬と身体冷却の併用を評価していた。3007例が重症、1892例が非重症、3277例が感染性の発熱、1139例が非感染性の発熱だった。 メタ解析と逐次解析の結果、発熱を治療することで死亡リスク(リスク比1.04、95%CI 0.90-1.19、I2=0%、P=0.62、試験16件、エビデンスの確実性:高)と重篤な有害事象のリスク(同1.02、0.89-1.17、I2=0%、P=0.78、16件、確実性:高)が低下するという仮説を棄却できる可能性が示された。 QOLを評価した試験(1件)では、発熱治療群と対照群に差が認められなかった。メタ解析と逐次解析から、発熱の治療により重篤でない有害事象のリスクが低下するという仮説の受容も棄却もできないことが示された(同0.92、0.67-1.25、I2=66.5%、P=0.58、4件、確実性:非常に...