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心肺バイパス術後はPCCか血漿製剤か

2022年7月26日  JAMA Surgery

心肺バイパス術(CPB)による心臓手術を施行した患者100例(平均年齢66.8歳、男性61.0%)を対象に、プロトロンビン複合体濃縮製剤(PCC)と血漿製剤の転帰を前向き無作為化臨床試験で比較。主要評価項目は術後の集中治療室(ICU)入室から術後1日目の深夜0時までの術後出血量とした。 その結果、血漿群とPCC群の胸腔ドレーン排液量中央値に有意差は見られなかった(1022mL vs. 937mL)。PCC群で治療後のプロトロンビン時間(効果推定値-13.7秒、P<0.001)および国際標準比(INR、同-0.12、P<0.001)の改善度が高かった。術中に赤血球(RBC)輸血を要した患者の割合はPCC群の方が血漿群より低かったが(13.7% vs. 30.6%、P=0.04)、総術中輸血率に有意差はなかった。手術中から術後1日目終了までの同種血輸血回避率はPCC群が13.7%、血漿群が0%だった。術後の出血、輸血、有害事象に有意差は見られなかった。...