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肺がんICI治療中のコロナワクチン接種、安全だが抗体価は低い

2022年7月28日  専門誌ピックアップ

免疫チェックポイント阻害薬(ICI)で治療している肺がん患者126例(年齢中央値71歳、四分位範囲65-74)を対象に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)mRNAワクチンの安全性、有効性および免疫関連有害事象(irAE)の発現リスクを日本国内の多施設観察研究で検証。主要評価項目は、ワクチン接種していない場合の発症率を35%と想定した場合のirAE発症率とした。SARS-CoV-2に対する抗スパイク(S)-IgG抗体価の測定により免疫原性を評価した。 その結果、ワクチン接種前の26例(20.6%)、接種後の7例(5.6%)にirAEが発現し、ワクチン非接種時の想定発症率を下回った。接種後に既存のirAEが増悪した症例はなかった。S-IgG抗体は、肺がん患者が96.7%、対照者が100%で抗体陽転したが、肺がん患者の抗体価は有意に低かった(P<0.001)。...