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PPI使用で死亡リスクは上昇しない

2022年7月30日  専門誌ピックアップ

看護師健康調査および医療従事者追跡調査(いずれも2004-18年)に参加した女性5万156例、男性2万1731例を対象に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)使用による死亡リスクを前向きコホート研究で検討。Cox比例ハザードモデルで死亡ハザード比(95% CI)を推定した。修正lag-time法を用いて、因果の逆転(初発症状バイアスなど)を最小限に抑えた。 その結果、PPI使用群は非使用群より全死因死亡およびがん、心血管疾患、呼吸器疾患、消化器疾患による死亡リスクが有意に高かった。この関連は最長6年のlag-timeの適用で弱まり、ハザード比は全死因死亡1.03(95%CI 0.96-1.10)、がん死1.06(同0.88-1.28)、心血管疾患死0.96(同0.82-1.12)、呼吸器疾患死1.14(同0.89-1.45)、消化器疾患死1.31(同0.80-2.14)と統計的有意ではなくなった。PPI使用期間延長による全死因死亡および原因別死亡リスクの上昇は見られなかった。...