アルツハイマー病の症状にノルアドレナリン作動薬が有効

アルツハイマー病（AD）患者を対象にノルアドレナリン作動薬の認知機能および神経精神症状に対する効果を検討した無作為化比較試験19件（被験者計1811例）の系統的レビューとメタ解析を実施。変量効果メタ解析を用いて、統合推定値を算出した。 その結果、試験10件（被験者計1300例）のメタ解析により、ミニメンタルステート検査またはアルツハイマー病評価尺度を用いて測定した全般的な認知機能に対して、ノルアドレナリン作動薬のわずかだが有意な正の効果が示された（標準化平均差0.14、95％CI 0.03-0.25、P＝0.01、I2＝0％）。注意機能の指標に対しては、有意な効果は見られなかった（同0.01、－0.17-0.19、P＝0.91、I2＝0％）。試験8件（被験者計425例）を組み入れたアパシーに関するメタ解析では、ノルアドレナリン作動薬の大きな正の効果が検出された（同0.45、0.16-0.73、P＝0.002、I2＝58％）。...