外科的除圧を要する外傷性脊髄損傷(tSCI)患者84例のデータを対象に、早期の除圧術施行による神経学的転帰および搬送時間への影響を後ろ向きコホート研究で検討。患者の搬送時間の影響は、搬送時間が6時間未満だった患者と6時間以上だった患者を比較した。除圧術施行までの時間(搬送時間含む)が0-12時間だった患者と12時間を超えた患者の間で、交絡因子となる年齢、損傷の重症度、米国脊髄損傷学会機能障害尺度(AIS)分類に有意差はなかった(P>0.05)。 その結果、除圧術施行までの時間が0-12時間だった患者は12時間を超えた患者よりAIS分類の平均改善度が有意に大きかった(0.76 vs. 0.11、P<0.0001)。搬送時間が6時間未満だった患者は、6時間以上だった患者よりAIS分類の改善度が有意に大きかった(P=0.004)。...
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