膵がん高リスク者、定期検査で早期発見
2022年8月15日
Journal of Clinical Oncology
膵がん高リスク者1461例を対象に、定期的な検査による膵がん早期発見の効果を多施設共同試験で検討[Cancer of Pancreas Screening-5(CAPS5)試験]。膵管腺がん(PDAC)感受性遺伝子の病原性変異保有率は48.5%だった。 その結果、10例がPDACの診断を受け、そのうち1例は監視から離脱後4年後に転移性PDACが発見された。監視を継続していた残り9例の病期はI期が7例(77.8%)、II期が1例、III期が1例で、9例のうち7例が追跡期間中央値2.6年後に生存していた。8例が疑い(worrisome)病変の切除術を受け、3例に高悪性度、5例に低悪性度の異形成が認められた。CAPS1試験からCAPS5試験までの全コホート(1731例)では、26例がPDACの診断を受け、そのうち監視を継続していた19例のI期での診断率が57.9%、II期は5.2%だったのに対し、監視を中止した7例のうち6例がIV期だった。検診でPDACが検出された患者の5年生存率は73.3%で、総生存期間中央値は9.8年だったのに対し、監視外でPDACの診断を受けた患者では1.5年だった。...
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