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母親のBRCA変異の開示、子の行動に影響は?

2022年8月15日  専門誌ピックアップ

1-5年前に母親がBRCA遺伝子検査を受けた思春期・若年成人(AYA世代)272人を対象に、母親のBRCA変異の状態開示に対する心理社会的および行動的適応を検討。母親の76.1%が乳がんまたは卵巣がん経験者で、17.3%がBRCA変異陽性だった。 その結果、AYA世代のがんリスク行動(喫煙および飲酒、運動)および心理的苦痛度に母親の健康状態およびBRCA変異の有無による変化は見られなかった。二変量解析で、母親ががん経験者のAYA群は母親にがん既往がないAYA群より自分のがんリスクが高いと考える割合が高く、がんに関する知識が豊富だった。母親がBRCA変異陽性のAYA群はがんに対する不安が強く、遺伝リスクを信じ、遺伝学を学ぶことが重要だと考えていた。調整後モデルでの解析でも、母親のがん既往歴(BRCA陽性ではない)があると、AYA世代のがんリスクに対する理解度(P=0.002)、がん(P=0.03)およびその原因(P=0.002)に関する認識が高かった。...