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60歳未満でメタボ因子あると認知症リスク上昇

2022年8月16日  専門誌ピックアップ

メタボリックシンドローム(MetS)と認知症発症の関係を追跡期間28年間にわたるコホート研究で検討(Whitehall II研究)。60歳未満の7265例、60歳-70歳未満の6660例、70歳以上の3608例を対象とし、MetS因子(空腹時血糖、中性脂肪、ウエスト周径、血圧、HDLコレステロール)による認知症発症への影響を評価した。 その結果、60歳未満と60歳-70歳未満では該当するMetS因子が1項目増えるたびに認知症リスクが上昇した(ハザード比:60歳未満1.13、95%CI 1.05-1.23、60-70歳未満1.08、1.00-1.16)が、70歳以上(同1.04、0.96-1.13)ではリスク上昇は見られなかった。従来のMeSsの定義(3因子以上該当)と認知症発症との関連は認められなかった(ハザード比:60歳未満1.23、60-70歳未満1.14、70歳以上1.10)。60歳以前にMetS因子が1項目以上(同1.99、1.08-3.66)または2項目以上(同1.69、1.12-2.56)あると、心血管疾患がなくても認知症リスクが高くなることが示された。...