頭蓋内動脈硬化性狭窄、ステント併用で転帰改善せず

中国で、重度の症候性頭蓋内動脈硬化性狭窄に対する薬物療法とステント留置術併用の効果を多施設共同非盲検無作為化試験で検討（CASSISS試験）。重度の症候性頭蓋内動脈硬化性狭窄による一過性脳虚血発作または虚血性脳卒中の患者380例（平均年齢56.3歳、男性73.5％）を無作為化により薬物療法＋ステント留置群（176例）と薬物療法単独（182例）に割り付けた。主要評価項目は、30日以内の脳卒中または死亡、31日以降1年までの標的血管領域の脳卒中の複合とした。 薬物療法＋ステント留置群と薬物療法単独群の主要評価項目発現割合に有意差は認められなかった（8.0％ vs. 7.2％、差0.4％、95％CI －5.0-5.9%、ハザード比1.10、95％CI 0.52-2.35、P=0.82）。3年時点での死亡など、事前に定めた副次評価項目5項目のうち有意差が示されたものはなかった。3年時点の死亡率は、ステント留置＋薬物療法群が4.4％、薬物療法単独群が1.3％だった（差3.2％；ハザード比3.75、95％CI 0.77-18.13；P＝0.08）。...