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CKD疑い患者の診断や治療に大きな性差

2022年8月22日  専門誌ピックアップ

推算糸球体濾過量(eGFR)60mL/分/1.73m2未満で慢性腎臓病(CKD)の可能性が高い(probable)とされた成人患者22万7847例(女性55%)を対象に、医療ケアでの性差を観察コホート研究で検討した。 その結果、女性はCKDの診断を受けるオッズが低く、ガイドライン推奨の適応症であるにもかかわらずレニン・アンジオテンシン系阻害薬(RSAi)およびスタチンを使用していた確率も低かった。生存時間解析では、疾患重症度、アルブミン尿、紹介基準に関係なく、女性はCKD診断率(ハザード比0.43、95%CI 0.42-0.45)や腎臓専門医受診率(同0.46、0.43-0.48)が低く、糖尿病や高血圧の有病者でもクレアチニンやアルブミン尿のモニタリング実施率が低いことが明らかになった。併存疾患やアルブミン尿などで調整後もこの差はなくならず、再検査でのCKD確定患者でも男女の差が認められた。...