CABG後はチカグレロルDAPTでグラフト不全リスク低下

チカグレロルを用いた抗血小板薬2剤併用療法（DAPT）による冠動脈バイパス移植術（CABG）後の伏在静脈グラフト不全予防効果を系統的レビューとメタ解析で検討。チカグレロル＋アスピリンのDAPT、チカグレロル単剤、アスピリン単剤を比較した無作為化試験（RCT）4件（対象者1316例、グラフト1668本）を解析対象とした。主解析では、DAPTとアスピリンを比較したRCT（対象者871例）でのグラフト1本当たりの伏在静脈グラフト不全発生率を評価した。 その結果、DAPTはアスピリンよりグラフト1本当たり（11.2％ vs. 20％、オッズ比0.51、95％CI 0.35-0.74、P＜0.001）および患者1例当たりの伏在静脈グラフト不全（13.2％ vs. 23.0％、P＜0.001）の発生率が有意に低かった。Bleeding Academic Research Consortium（BARC）出血基準2、3または5の出血事象（22.1％ vs. 8.7％、P＜0.001）の発生率が有意に高かったが、BARC基準3または5の出血事象（1.8％ vs. 1.8％、P＝0.99）の発生率は同等...