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PAD患者の歩行、下肢虚血症状を誘発する歩行運動で改善

2022年8月24日  専門誌ピックアップ

下肢末梢動脈疾患(PAD)患者264例(女性48%)を対象に、在宅歩行運動による歩行能改善効果を無作為化試験(LITE試験)の事後解析で検討。患者を無作為化により下肢虚血症状を誘発する速さの歩行運動群(誘発歩行群)、下肢虚血症状を誘発しない速さの歩行運動群(非誘発歩行群)、運動なしの対照群に割り付けた。評価項目は6カ月時点および12カ月時点の歩行速度の4mを超える変化および簡易身体機能評価尺度Short Physical Performance Battery(SPPB)スコアの変化量とした。 その結果、誘発歩行群では、非誘発歩行群と比較して、通常の速さでの歩行速度変化に向上が見られた(変化量:6カ月時点0.056m/s、P<0.01、12カ月時点0.084m/s、P<0.01)。6カ月時点では早足きでの歩行速度の変化(P=0.03)、12カ月時点ではSPPBのスコア(同0.821点、P<0.01)も向上した。対照群との比較では、誘発歩行群に6カ月時点の通常の速さでの歩行速度変化に向上が見られた(同0.066m/s、P<0.01)。...