統合失調症の再発リスク、持続性注射剤の方が経口薬より低い

香港の電子医療記録データベースを用いて、統合失調症に対する経口抗精神病薬と持効性抗精神病薬注射剤の有効性および安全性を患者2万3719例の自己対照症例集積研究で比較。疾患再発（精神障害入院、統合失調症入院、自殺企図）、医療利用（全救急部受診、全入院）、有害事象（身体疾患入院、心血管疾患入院、錐体外路症状）を評価した。 その結果、持効性注射剤の方が経口薬より入院全体（発生率比0.63、95％CI 0.61-0.65）、精神障害による入院（同0.52、0.50-0.53）、統合失調症による入院（同0.53、0.51-0.55）および自殺企図（同0.56、0.44-0.71）のリスクが低かった。持効性注射剤による治療期間中は、経口薬による治療期間中に比べて、身体疾患入院（発生率比0.88、95％CI 0.85-0.91）、心血管疾患入院（同0.88、0.81-0.96）、錐体外路症状（同0.86、0.82-0.91）が少なかった。救急受診には有意差がなかった。...