低リスク上咽頭がんのIMRT単独、化学療法併用に非劣性

低リスクII期/T3N0M0上咽頭がん（NPC）患者341例（平均年齢48歳、女性30％）を対象に、強度変調放射線治療（IMRT）単独の同時化学放射線療法追加（IMRT＋シスプラチン）に対する非劣性を無作為化第III相試験で検討。追跡期間中央値は46カ月で、334例が試験を完了した。主要評価項目は3年治療成功生存率とし、非劣性マージンを10％とした。 その結果、3年治療成功生存率はIMRT単独群が90.5％、同時化学放射線療法群が91.9％だった（差－1.4％、片側95％CI －7.4％-∞、非劣性のP＜0.001）。全生存、局所領域再発および遠隔転移に有意な群間差は見られなかった。IMRT単独群は同時化学放射線療法群よりグレード3または4の有害事象発生率が有意に低く（17％ vs. 46％、差－29％）、放射線治療実施期間中の健康関連生活の質（QOL）スコアが有意に良好だった。...