非ST上昇型ACS、GRACE 3.0で女性のリスク評価が改善

非ST上昇型急性冠症候群（NSTE-ACS）の評価に用いるGlobal Registry of Acute Coronary Events（GRACE）2.0スコアは主に男性患者集団のデータに基づいているため、男女別の成績を評価し、性差を考慮に入れた改良版GRACE 3.0を作成。英国とスイスのNSTE-ACS患者計42万781例を対象に、院内死亡を予測する機械学習モデルの開発と検証を実施した。 GRACE 2.0スコアによる院内死亡の識別性は、男性患者では良好だったが［受信者動作特性曲線下面積（AUC）0.86、95％CI 0.86-0.86］、女性患者では著しく低かった（同0.82、95％CI 0.81-0.82、P＜0.0001）。GRACE 3.0を検証したところ、AUCが男性患者で0.91（95％CI 0.89-0.92）、女性患者で0.87（95％CI 0.84-0.89）と優れた識別性および良好な校正を示した。GRACE 3.0では、女性患者が高リスク群に再分類されるという臨床的意義があった。...