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生殖補助医療で出生児の小児がんリスク上昇

2022年9月15日  専門誌ピックアップ

生殖補助医療(ART)による出生児の小児がん発症リスクを台湾全国規模のコホート研究で検討。2004年1月1日から2017年12月31日までの両親と出生児を1組とする230万8016組の登録データを解析した。主要評価項目は、国際小児がん分類第3版による小児がんの診断とした。 両親の平均年齢は、父親が33.28歳、母親が30.83歳だった。小児230万8016例(小児がん発症児1880例)のうち、52.06%が男児で、8.16%が早産児、7.38%が低出生体重児だった。追跡期間1490万人年(中央値6年)で、ARTによる受胎は、自然受胎(ハザード比1.58、95%CI 1.17-2.12)および不妊症だがARTによらない受胎(ハザード比1.42、95%CI 1.04-1.95)よりがん種を問わない小児がん発症のリスクが高かった。ARTによる出生児のがん発症リスクの上昇は、主に白血病と肝腫瘍によるものだった。ARTによる受胎に伴うがん発症リスクの上昇に、早産や低出生体重の介在は認められなかった。...