気管支拡張薬2剤併用で喫煙者の呼吸器症状改善せず

呼吸器症状があるがスパイロメトリーでの肺機能が保たれている［1秒率0.70以上かつ気管支拡張薬使用後の努力肺活量（FVC）が予測値の70％以上］たばこ喫煙経験者（10pack・year以上）535例を対象に、吸入気管支拡張薬2剤併用療法の効果を検討（RETHINC試験）。参加者を治療群（インダカテロール＋グリコピロニウム臭化物）とプラセボ群に割り付けた。主要評価項目は、12週後のSt. George's Respiratory Questionnaire（SGRQ）スコア4ポイント以上低下の達成とした。 その結果、修正intention-to-treat集団（471例）では、治療群の56.4％およびプラセボ群の59.0％が主要評価項目を達成した（差－2.6％ポイント、95％CI －11.6-6.3、調整オッズ比0.91、95％CI 0.60-1.37、P＝0.65）。重篤な有害事象が治療群で4件、プラセボ群で11件発現したが、いずれも治療薬またはプラセボに起因する可能性はないと判断された。...