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早期直腸がん、ダウンステージングで臓器温存率改善

2022年9月17日  Journal of Clinical Oncology

I/IIA期(cT1-T3abN0)の中部または下部早期直腸がん患者を対象に、経肛門的切除術(TES)施行前の術前化学療法(mFOLFOX6またはCAPOX)の有効性を第II相NEO試験で検討。主要評価項目は臓器温存率とし、ypT0/T1N0/Xへダウンステージングし根治切除を回避した患者の割合と定義した。 登録した全患者58例に術前化学療法を実施し、56例がTESに進んだ。手術検体では、33例にypT0/1N0/Xへのダウンステージングが認められ、ITT解析での臓器温存率は57%だった。全直腸間膜切除術(TME)が推奨された残り23例中13例がTMEを拒否し、観察期間へ移行することを希望した。臓器温存率は79%だった。23例中10例にTMEを施行し、7例に組織学的な残存病変が認められなかった。1年後および2年後の局所無再発生存率は98%および90%で、遠隔再発や死亡はなかった。生活の質(QoL)および直腸機能スコアにわずかな変化しか認められなかった。...