冠動脈造影のアクセス部位が死亡と大出血に及ぼす影響を無作為化試験7件の個別患者データを用いたメタ解析で検討。経皮的冠動脈形成術(PCI)施行の有無を問わず冠動脈造影を受けた患者計2万1600例[橈骨動脈アプローチ(TRA)群1万775例、大腿動脈アプローチ(TFA)群1万825例]を対象とした。 その結果、TRAの方がTFAより30日全死因死亡(1.6% vs. 2.1%、ハザード比0.77、95%CI 0.63-0.95、P=0.012)および大出血(1.5% vs. 2.7%、オッズ比0.55、95%CI 0.45-0.67、P<0.001)の発生率が低かった。 死亡率のサブグループ解析から、ベースラインのヘモグロビン(交互作用のP=0.033)を除き同じ結果が示され、TRAの便益は重度の貧血がある患者で非常に大きい一方で、軽度の貧血またはベースラインで貧血がない患者では有意ではなかった。多変量で調整後、TRAで全死因死亡の24%、大出血の51%の相対リスクが低下した。媒介解析から、死亡に対するTRAの便益は大出血抑制による部分的なものだということが示された。...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。