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複雑病変ありCADにTAVR前のPCIは無益

2022年9月22日  専門誌ピックアップ

経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)を施行した患者604例を対象に、冠動脈疾患(CAD)とその病変の複雑性が転帰に及ぼす影響および血管造影ガイド下経皮的冠動脈形成術(PCI)でTAVR後の転帰が改善するかを前向き観察研究で検討。多変量解析を実施し、CAD[SYNTAXスコア(SS)で評価した病変の複雑性で層別化]およびPCIが5年転帰に及ぼす影響を評価した。 その結果、CADや複雑病変を有するCADがあるとTAVR後の5年生存率が不良で(SS 0点67.9% vs. SS 1-22点56.1% vs. SS>22点53.0%;Log-rank検定によりP=0.027)、心血管死亡率(SS 0点15.1% vs. SS 1-22点24.0% vs. SS>22点27.8%;Log-rank検定によりP=0.024)が上昇した。複雑病変があるCAD(SS 1-22点)が全死因死亡率上昇の独立の予測因子で(ハザード比1.43、P=0.046)、複雑病変があるCAD(SS 22点超)で心血管死亡率が有意に上昇した(同1.84、P=0.041)。血管造影ガイド下PCIや血行再建でも転帰の改善は...