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急性膵炎、早期積極的輸液で体液量過剰増加

2022年9月27日  New England Journal of Medicine

急性膵炎患者249例を対象に、乳酸リンゲル液を用いた目標指向型の積極的輸液と適量輸液の有効性および安全性を非盲検無作為化試験で比較。積極的輸液群では、体重1kg当たり20mLをボーラス投与し、その後3mL/kg/時で投与した。適量輸液群では、循環血液量が減少している患者のみ10mL/kgをボーラス投与し、その後は全患者に1.5mL/kg/時で投与した。主要評価項目は入院中の中等症または重症膵炎の発生とし、主な安全性評価項目は体液量過剰とした。 その結果、安全性評価項目に群間差が見られ、主要評価項目(積極的輸液群22.1% vs. 適量輸液群17.3%、調整後相対リスク1.30、95%CI 0.78-2.18、P=0.32)に有意差が見られなかったため、この試験は中止となった。積極的輸液群20.5%、適量輸液療法群6.3%に体液量過剰が認められた(同2.85、1.36-5.94、P=0.004)。入院期間中央値は、積極的輸液群が6日、適量輸液群が5日だった。...