妊娠中の感染症、児の自閉症や知的障害のリスクに影響は

1987-2010年に出生したスウェーデン・ストックホルム在住の小児54万9967人を対象に、母親の妊娠中の感染症罹患と児の自閉症および知的障害との間に因果関係があるかをコホート研究で検討した。 その結果、母親が妊娠中に感染症に罹患した曝露児3万4013人の1.3％（445例）が知的障害、3.3％（1123例）が自閉症の診断を受け、母親が妊娠中感染症に罹患しなかった非曝露児51万5954人の1.0％（5087例）が知的障害、2.5％（1万3035例）が自閉症の診断を受けた。 妊娠中の感染症に児の自閉症（非曝露に対するハザード比1.16、95％CI 1.09-1.23）および知的障害（同1.37、1.23-1.51）との関連が認められた。妊娠前年の感染症（陰性対照曝露）に自閉症との関連が認められたが（同1.25、1.14-1.36）、知的障害との関連はなかった（同1.09、0.94-1.27）。同胞との比較で、妊娠中の感染症と自閉症との関連は減弱したが（同0.94、0.82-1.08）、知的障害との関連には同等の影響は見られなかった（同1.15、0.95-1.40）。...