コロナ呼吸不全、高流量酸素で死亡減らず

フランスのICU施設34カ所に入室している新型コロナウイルス感染症（COVID-19）による呼吸不全患者（711例、平均61歳、女性30％）を対象に、高流量鼻カニューレ酸素療法の効果を多施設無作為化臨床試験で検討（SOHO-COVID試験）。主要評価項目は28日時点の死亡率とした。 その結果、高流量酸素療法群の10％、標準酸素投与群の11％が28日目までに死亡した（絶対差－1.2％、95％CI －5.8-3.4、P＝0.60）。ICU入室期間と死亡率、90日目までの死亡率などの副次転帰12項目に有意差は認められなかった。挿管率は高流量酸素療法の方が標準酸素より有意に低かった（45％ vs. 53％、絶対差－7.7％、同－14.9-－0.4％、P＝0.04）。28日時点での人工呼吸器不使用日数に群間差はなかった（中央値28日 vs. 23日、絶対差0.5日、P＝0.07）。主な有害事象は人工呼吸器関連肺炎（高流量酸素療法群58％、標準酸素投与群53％）だった。...