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高齢乳がん経験者の認知機能低下に炎症との関連

2022年10月16日  Journal of Clinical Oncology

新たに原発性乳がん(0-III期)の診断を受けた60歳以上の患者400例とマッチさせたがんがない対照者329例を対象に(平均67.7歳)、C反応性蛋白(CRP)濃度と認知機能との長期関連性を検討。登録時または全身療法前および年1回の受診時に最長60カ月にわたり認知機能を評価した。 その結果、乳がん経験者は、登録時、12カ月後、24カ月後、60カ月後の補正後の自然対数変換CRP(ln-CRP)平均値が対照群より有意に高かった(いずれもP<0.05)。乳がん経験者は補正後ln-CRPが高いほどその後の受診時に参加者が報告した認知機能が低かったが、対照群にはこの関係は認められなかった(相互作用のP=0.008)。この作用はうつ病や不安症の有無で見ても変わらなかった。CRP値3.0mg/Lの場合、乳がん経験者のがん治療機能評価-認知機能補正後スコアが対照群より9.5点低く、CRP値10.0mg/Lの場合は対照群より14.2点低かった。...