小児期のトラウマがある大うつ病性障害成人患者に対する科学的根拠に基づく薬物療法および心理療法の有効性を試験29件(無作為化試験20件と非盲検試験9件、対象6830例のうち4268例に小児期のトラウマあり)の包括的メタ解析で検討。主要評価項目は、試験開始前から急性治療期終了までのうつ病重症度の変化量(標準化効果量Hedgesのg)とした。 その結果、小児期のトラウマがある患者は、試験開始前のうつ病重症度が高かったが(g=0.202、95%CI 0.145-0.258、I2=0%)、トラウマのない患者と同様に実治療による便益が得られ(治療効果の群間差g=0.016、-0.094-0.125、I2=44.3%)、実治療の効果(対照条件と比較)に小児期のトラウマの有無による有意差は見られず(小児期トラウマあり:g=0.605、0.294-0.916、I2=58.0%、小児期トラウマなし:g=0.178、-0.195-0.552、I2=67.5%、群間差のP=0.051)、脱落率もほぼ同じだった(リスク比1.063、0.945-1.195、I2=0%)。...
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