S状結腸鏡検診で大腸がんの発症率と死亡率が低下

大腸がんの発症率と死亡率に対するS状結腸鏡検査の効果を大規模無作為化試験4件の統合解析で検討。登録時に55-64歳だった男女27万4952例（女性50.7％）を解析対象とした。主要評価項目は、追跡期間15年での累積発症率比（IRR）、死亡率比（MRR）、率差とし、intention-to-treat解析で検診群（13万7493例）と通常診療群（13万7459例）を比較した。 検査実施率は58-84％だった。15年時点で、大腸がん発症率の差は100人当たり0.51、IRRは0.79だった。大腸がん死亡率の差は100人当たり0.13、MRRは0.80だった。女性は男性よりも大腸がん発症率に関して検診の便益が少なく（IRR：女性0.84、男性0.75、差のP＝0.032）、大腸がん死亡率に関しても同様だった（MRR：女性0.91、男性0.73、差のP＝0.025）。55-59歳と60-64歳で検診の効果に統計学的有意差はなかった。...