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強化降圧療法の便益は長続きしない

2022年10月31日  専門誌ピックアップ

強化降圧治療の効果を検討した多施設共同無作為化臨床試験(SPRINT試験)の参加者を対象に、試験終了から約4.5年後に強化降圧治療の長期的効果を検討する副次解析を実施。試験では、糖尿病がなく心血管リスクが高い50歳以上の高血圧患者9361例(平均年齢67.9歳、女性35.6%)を強化降圧治療群(収縮期血圧目標値120mmHg未満)と標準治療群(同140mmHg未満)に割り付けた。 中央値3.3年の介入期間中、強化治療は心血管死亡(ハザード比0.66、95%CI 0.49-0.89)と全死因死亡(同0.83、0.68-1.01)の両方に有益だった。しかし、総追跡期間中央値8.8年時点では、心血管死亡(同1.02、0.84-1.24)と全死因死亡(同1.08、0.94-1.23)の便益の科学的根拠がともになくなっていた。強化治療群の外来収縮期血圧の推定平均値は、割り付け後5年時点では132.8mmHgだったが10年時点では140.4mmHgに上昇した。...