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甲状腺がんの遺伝子型誘導MAPK阻害、35%が再分化達成

2022年11月1日  専門誌ピックアップ

放射性ヨウ素治療抵抗性(radioiodine-refractory:RR)の切除不能甲状腺がん患者20例を対象に、MAPK阻害によるヨウ素取り込みの回復(再分化)の有効性および安全性を前向き単施設2群第II相試験で検討(ERRITI試験)。BRAF野生型の患者にトラメチニブ単剤、BRAFV600E変異陽性患者にトラメチニブ+ダブラフェニブを21±3日投与した。放射性ヨウ素の取り込みが回復した参加者には、124Iガイド下の131I治療を実施した。 その結果、35%(20例中7例)が主要評価項目の再分化を達成した(BRAF変異群33%、野生型群36%)。再分化を達成した7例のうち57%に131II治療後のサイログロブリン低下が見られ、71%にRECIST 1.1基準の安定、14%に部分奏功、14%に進行が認められた。2[18F]フルオロ-2-デオキシ-D-グルコース(FDG)-PETでのSUVpeak値10未満と再分化成功に関連が見られた(P=0.01)。1例にグレード3の発熱、1例にグレード4の皮疹が発現した。...