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肺塞栓症のCDT、抗凝固療法単独より転帰良好

2022年11月9日  専門誌ピックアップ

中間リスクないし高リスクの急性肺塞栓症(PE)患者を対象に、従来のカテーテル血栓溶解療法(CDT)+抗凝固療法と抗凝固療法単独の有効性を非盲検無作為化試験で比較(CANARY試験)。新型コロナウイルス感染症の大流行のため、試験は94例を登録後に早期中止となった。 その結果、3カ月後、85例に心エコーによる追跡調査を実施した。主要評価項目の右室(RV)/左室(LV)比が0.9を超えた患者の割合はCDT群46例中2例(4.3%)、抗凝固療法単独群39例中5例(12.8%)だった(オッズ比0.31、95%CI 0.06-1.69、P=0.24)。CDT群は抗凝固療法単独群に比べて、3カ月後のRV/LV比中央値が有意に低く(0.7 vs. 0.8、P=0.01)、無作為化後72時間のRV/LV比が0.9を超えた患者が少なかった[48例中13例(27.0%) vs. 46例中24例(52.1%)、同0.34、0.14-0.80、P=0.01]。CDT群に非致命的消化管大出血が1件発生した。...