脊髄症、神経根症よりACDF後のPROM改善度低い

頚椎前方除圧固定術（ACDF）を施行した脊髄症または神経根症の患者798例を対象に、術後の患者報告転帰指標（PROM）の改善を単施設後ろ向きコホート研究で検討。Short-Form 12身体的健康（PCS-12）および精神的健康（MCS-12）スコア、腕の視覚的アナログ尺度（VAS）スコア、Neck Disability Index（NDI）を評価項目とした。 その結果、脊髄症患者は神経根症患者より術後のPROM改善度が低かった（∆PCS-12：4.76 vs. 7.21、P＝0.006、∆腕VAS：－1.69 vs. －3.70、P＜0.001、∆NDI：－11.94 vs. －18.61、P＜0.001）。脊椎変性疾患患者コホートから導出した全般的なMCID（臨床的に意義のある最小変化量）閾値を用いると、神経根症患者は術後にMCIDを超える改善を示す可能性が高かったが（NDI：オッズ比1.42、P＝0.035、腕VAS：同2.98、P＜0.001）、神経根症および脊髄症に特異的なMCID閾値を用いると両疾患の差...